ウィンダムファーム(乗馬、アルパカふれあい)

四国・久万高原町にて馬達が幸せに暮らせて、人が笑顔になれる憩いの場を作ることを目標としています.

鈍行の良さ

 久万高原ふるさと旅行村へ馬を連れて来るための工事(自分達でボランティアの方々による手作り厩舎、柵)をはじめて約1年経ちます。皆様には心から感謝をしております。手作りならではのあたたかみを感じる厩舎になっており、唯一無二の厩舎です。


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 私がウィンダムという馬を引き取って飼い始めたのは2013年、お金のためではなく、自分の人生を後悔したくないし、今動かなければ、ウィンダムはいつまでもは生きていないだろうということで、私は決心をし動きました。そこから人生が大きく変わりました。

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↑松山でのウィンダムのための手作り厩舎 納屋を改装

 資本主義の競争社会では、お金が一番であり、お金のためにいい仕事をし立派になるといい人生を歩める という仕組み、ストーリーを教育により埋め込まれていますが、私はウィンダムを引き取ることによりその世界から少し脱出したように思います。また、以前は無駄を省き合理性ばかりを追求して人とそう関わらずにお金を効率的に稼ぐことにエネルギーを費やし情熱を注いできていました。

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 馬を引き取り久万高原町へ移り、田舎暮らし、山暮らし、農業をするとそうも行かず、少々非効率な日々に数年はイライラもしていました。(最近やっと慣れたのですが)

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お金にならない雪かきという作業にもいらついていました。

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しかし、アナログの良さや非効率だからこそいい部分も少なからずあります。人の温かさだったり、人間らしさだったり、計算でははかれない心の隙間を埋めるようなあたたかみとか助け合いという部分です。顔をあわせ、挨拶をして、話すこと 等もやはり心には良いように思います。私たち日本人は農耕民族で、欧米人とは違いますから、欧米化された部分でかなり無理をしているし男女平等社会にも歪みがあると感じます。心は悲鳴をあげつつも毎日がやってきてとにかく仕事をしなくてはいけないという社会。コロナを機に見直した方がいいと思います。

 

 さて、昨年の秋からふるさと旅行村に馬と共に入れていただきましたが、今の運営も、お金儲けのために馬を飼っているわけではないため、お金がいつも足りてないような状態ではありますが、だからこそ馬に無理をさせすぎることもなく良いような部分もあります。ビジネスライクに行くと使えない馬はどんどん出していい馬を残し、楽な馬で稼いで行く、これに尽きると思います。従業員やそのご家族を抱えると、そうせざるを得ませんし、馬は殺処分もされます。抱える従業員がいない今は、そこを厳しくする必要はありませんので、馬達とずっと過ごせる範囲で、少しは稼げるようにしていくのが理想です。

 また、お金で簡単に解決できることを、お金をかけず(ないので 笑)、ボランティアの皆様のお知恵を拝借し、少しずつ作って行くことは、鈍行列車の旅と似ているなと思います。この速度でしか見られない景色や楽しみを同じ思いを持つ皆で一緒に見ながら、少しずつ前に進みます。私もO林先生もかなりせっかちなのですが、なぜなのでしょうね。不思議です。もちろん無理をすれば、新幹線や特急列車に乗ることも出来るでしょう。でも焦らずにゆっくりと進みたいと思います。

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今後しっかり事業として成り立つような仕組みを作って行くつもりですが、今の良さは失わないように、真心ある場所でありたいと思います。

厩舎づくりスタートから1年、たくさんの方々に支えられており、心より皆様にお礼を申し上げます。どうもありがとうございます。今、ここに来てくれている4頭が元気に活躍できたり、皆様に可愛がってもらえるような場であれば良いかと思います。なるべく馬の良いところを見つけ、いかし、彼らと一緒にできるだけ長くやっていきたいと思います。

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木材を運んでは皆様に厩舎や柵をつくってもらいました。

 

 ふるさと旅行村の皆様、近隣の皆様、役場の皆様、ボランティアの皆様、誠にありがとうございます。